gallery-neo.tokyo | フランティックアンダーラインpart2
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2010 FRANTIC UNDERLINES PART2  大西彩、ジャック・マクリーン、村山誠、山本直輝、有賀礼、毛利太祐、田附楠人  2010年3月19日(土) - 2010年4月3日(土)

2010フランティックアンダーラインは、今この瞬間における日本のアートシーンの変化を支えようと考えています。つまり、「ワンダーランドアート」の専制的な帝国の衰退に従う日本のアートシーンの多元的な面の展開をサポートしようとする展覧会です。我々は現在、多方向につながる交差点に立っています。我々は「スーパーフラット‐マイクロポップ」のバブル化された歴史に平行するアートが見え、遊園地のような自我を忘れる快楽主義ではなく、熟慮と自覚をベースにした展覧会が日常の多くを占めることを予見します。それは将来のアートのスタートラインの一つに成り得る展示であり、ここにずっと存在している作家へのより深いフォーカスのためのベクトルと成り得る2010フランティックアンダーラインを開始致します。

franticはジャック・マクリーンにアンダーラインを引きます。マクリーンとは世界の中央美術館とギャラリーを「不本意な収蔵」と言われる作品で攻撃し、グッゲンハイム美術館、ニューヨーク近代美術館、ポンピドゥー・センター 、テート・モダンで誰も気付かないうちに自作のミクロ彫刻を展示することによって、常設展示に参加することとなった作家です。マクリーンはグラスゴー美術大学において、自らが通う美術大学の詳細な放火計画を修士課程卒業制作として発表した名高い作家です。なお、フランティック・ギャラリーはジャック・マクリーンの「穴」シリーズ、つまり2008年から2010年の間に東京、ロンドン、ニューヨックなどの公園で穴を掘るための道具とカモフラージュ、またはスケッチ、写真、ドキュメンタリービデオにおいて唯一の代表者となります。その他に、フランティックギャラリーは、今後のマクリーンの穴掘りの仕事を代表し、マクリーンの穴の展示や個人的・公的なコレクションへの明白な販売権を持ちます。

franticは村山誠のInorganic Floraのイメージにアンダーラインを引きます。Inorganic Floraとは、「自然」と「テクノロジー」、「有機体の優美さ」と「科学的な鋭敏さ」、「Botanical Art」と「Technical Art」を総合したものです。ビデオゲームの愉快やガジェットのトリックのつまらなさを用いるニュー・メディア・アートではなく、観客を概念上の革命的な素材と技術、または美術史と日常の物へのより深い感受性に導く日本のニュー・メディア・アートに注目する必要性を我々は強調します。

franticは山本直輝のグラフィックの技法で表現され、ユーモアで満たされた身体切断のイメージにアンダーラインを引きます。我々は彼の作品のシュールレアリスムのような形態と複雑なトポロジーで溢れるストリートアートの雰囲気を強調します。我々は典型的な「日本のアーティスト」とは異なる日本のアーティストを発表する喜びを感じつつ、日本のコンテンポラリーアートにおける固定されたステレオタイプイメージより広い意味を与えることに挑みます。

frantic は有賀礼のワックスの形象にアンダーラインを引きます。彼の不気味な絵画は、蜜蝋とカンヴァスで制作され、ヒステリー状態の女性と朦朧とした男性と思われる肖像を表現しています。全ての絵は無題で、この作品はあらゆるアイデンティティを完全に否定します。すなわち、名前を持たない絵画であり、粘性な固まらない物質から作られ、はっきりとしない顔と安定しない内的世界を持つ人間を表現する絵画なのです。

franticは描かれたものに命を与え、表象において自然と機械の両方をも超える毛利太祐の描写技術にアンダーラインを引きます。ミメシスの技術を加速することによって、毛利は、以前経験されたことのない不気味な美の世界に入り、「現実」、「起源」、「コピー」という問題に新たな側面からアプローチしています。今回は「Resurrections: Giuliano de'Medici(1526-33)」という作品、つまり生き返らせられ、老化の跡を残されたルネサンス彫刻の絵画を発表します。

franticはアグレッシブな強度を持つイメージを生み出す田附楠人による、習慣に従うことのない絵画技法にアンダーラインを引きます。田附はアクリルのパネルを掘り、その空洞にアシッドな色のペイントをかけ、作品の裏を見せつつ展示します。このように田附は、絵画における「表」/「裏」、「ポジ」/「ネガ」を転覆し、「彫る」と「描く」、「彫刻」と「絵画」の間の境界線を取り去ります。

2010 FRANTIC UNDERLINES PART2
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毛利太祐

1983
Born in Sapporo
2009
Tokyo Art University, B.A. Industrial Arts

Awards

2008
"Fujino Prize”, Fujino Kinzoku Co.

Solo Exhibitions

2013
"The Resurrections", Frantic Gallery, Tokyo
2012
"The Cracked Portraits", Frantic Gallery, Tokyo

Group Exhibition

2010
"2010 FRANTIC UNDERLINES", Frantic Gallery, Tokyo
2010
"frantic drawings", Frantic Gallery, Tokyo
2009
"Extra Real" Exhibition, ULTRA002, Spiral Garden, Tokyo
2009
"My Favorite Things", art project frantic&unseal cotemporary Joint Exhibition, Tokyo
2009
"Archives", Shinwa Art Museum, Tokyo
2009
"Graduated Works Exhibition of Tokyo Art University", Tokyo Metropolitan Museum of Art, Tokyo
2008
"stop by art", Ueno Station Gallery, Tokyo
2008
"Vessels" Exhibition, Nihonbashi Mitsukoshi Department, Art Square, Tokyo
2006
"plug", LE DECO, Tokyo

田附楠人

1982
Born in Osaka, Japan
2007
Tama Art University, Department of Graphic Design, B.A.
2010
Tama Art University, Department of Painting, M.A.

Solo Exhibitions

2010
"Structure beyond Function", Traditional Japanese Sake Storehouse, Kamakura
2009
"Tazuke Cousteau Solo Exhibition", ANOTHER FUNCTION, Tokyo

Group Exhibitions

2012
"OUT of FLAT!", Galerie Hengevoss Duerkop, Hamburg, Germany
2011
"Alternative Lines", Frantic Gallery, Tokyo
2010
"2010 FRANTIC UNDERLINES", Frantic Gallery, Tokyo
2009
"circle", CCAA, Tokyo
"Wakuraha", Gallery .b.Tokyo, Tokyo
"Graduation Works Exhibition",The National Art Center, Tokyo
2008
"no border", Tama Art University Gallery, Tokyo
2007
"Graduation Works Exhibition", Tokyo International Forum, Tokyo