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POSITIONS Berlin Art Fair
田附楠人、毛利太祐、後藤宙、村山誠
2016年9月15日 (木) - 18 (日)
Postbahnhof am Ostbahnhof、ベルリン

 
Taisuke Mohri, Ranunculus, glass/pencil on paper, 49.2x49.2x5cm, 2016

この度、Frantic Galleryはベルリンに舞い戻りアートウィークとPOSITIONS Berlinアートフェアにて専属作家4名の作品を発表いたします。慌ただしい季節の始まり、まず秋のアートフェアプログラムでは毛利太祐の「The Mirror」シリーズの新作を発表し、スコットランドのD'Arcy Thompson Zoology Museum/Dundee Universityにて開催された村山誠の個展終了にともない彼の新作ダイヤグラムのプレゼンテーションを行います。さらに田附楠人によるアクリル表面の3Dペインティングの展示に加え、ドイツのフランティックファンに向けて新しく所属作家となった後藤宙による糸を用いた作品をお見せします。

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 フェイスブックイベント| 作家詳細:田附楠人毛利太祐後藤宙村山誠
田附楠人は豊かな色彩と同時に激しい触覚感を持つ強烈なイメージを生み出し、習慣に従うことのない絵画技法で制作しています。彼はアクリルのパネルを掘り、その空洞にアシッドな色のペイントをかけ、作品の裏を見せつつ展示します。このように田附は、絵画における「表」/「裏」、「ポジ」/「ネガ」を転覆し、「彫る」と「描く」、「彫刻」と「絵画」の間の境界線を取り去ります。
Image: Cousteau Tazuke, The work with acrylic resin surface 2014.03.27, acrylic resin, acrylic paint, alkyd paint, 91x91cm, 2014
 
毛利太祐は新しいシリーズの第一作を発表し ます。この作品はその表面において「イ メージを閉じる鏡」と「イ メージを開く窓」とい う相反する性質を同時に機能させます。この 作家のハイパーリアリズムは描写技術を超え、鑑賞 者を単に並行するリアリティを創造するのではなく鑑賞 者の視座と存在そのものを消滅させる力を描かれたイメージに向かって押し出し「鑑賞対象」とし ての美術のステイタスを転覆させます。一方で反復を構成する鏡は開かれた窓として確実に機能し、本来 交わらないはずの描か れた女と鑑賞 者の視座は重なり、増殖 し始めます。この消滅と増殖のパラドックスによって現実はイメージに滑り込み、イ メージは現実に滲み出すのです。
Image: Taisuke Mohri, The Mirror 2, pencil on paper, drawing: 91.2x73cm, frame: 95.3x77.1cm, 2016
村山誠はコンピューターを用いて生み出された植物図像を制作し、長い歴史を持つ伝統的な花の図譜をデジタル時代へ持ち込みます。近代以前の表現が最先端技術と出会うことで、自然の形態は科学的な鋭さと絡み合い、精密に記述されます。
Image: Macoto Murayama, Trifolium repens L.-top view-No.00 and 10, digital c-print, 100x100cm each, 2016, Ed.8
後藤宙の作品はなにかしらの部族を喚起させるような雰囲気を纏っています。けれども、その一方で未来的な想像力とも調和するという、一見矛盾するかのような特性を持ち合わせています。そこでは幾何学性と建築性がアグレッシブな色彩と触覚に絡み付いています。彼の作品はインスタレーションでも彫刻でもなく、ジャンルとスタイルを乗り越えてコンテンポラリーアートに欲望の「トーテムとタブー」という次元を持ち込み、無意識的な「崇拝」の引き金を引きます。こうして後藤は有史以前の過去とSF的未来を結びつけ、一方ではディープな未認識の欲望を、また一方では法と秩序というものを弄ぶかのようにして時代と時代をぶつけ合うのです。
Image: Kanata Goto, Night 8, iron, nylon threads, 120x48.5x19.5cm, 2016, Ed.3
Taisuke Mohri, Untitled, glass, pencil on paper, 48.6x48.6x5cm, 2016
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